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体験レポート「陶製ビア杯でクラフトビールを味わおう」

7月です!夏です!ビールがおいしい季節です!キリッと冷えたビールをぐいっと飲みたくなる7月、堤さんの「陶製ビア杯(以下、ビア杯)」で一杯いかがですか?7月1日〜8月2日の特集は、天外窯・堤眞一さんのうつわ。コーヒーカップやお茶碗など、普段使いしやすいものが並びますが、なかでも注目なのがビア杯。ビールをおいしく飲むためこだわりが詰まっています。

会期中の7月24日には「丹波路ブルワリー」の、醸造所出来立てビールが飲めるイベントがありますが、ひと足お先にビア杯でクラフトビールをいただいてみました!

高温でじっくり焼き締められるビア杯

ビア杯はビールジョッキよりは小ぶりで、にぎりやすいサイズ。シックな色目のはどっしりとした印象ですが、手にすると見た目より軽いのがわかります。内側をよく見ると、つるっとした面とザラッとした面がありますが、これはビールの泡持ちをよくするため。釉薬をかけない部分を作り、ざらつきを持たせることで、細かく濃密な泡が生まれる工夫がなされています。

堤さんのビア杯は「焼き締め」の技法が用いられています。備前、信楽、越前などが代表的な産地で、薪窯で高温で長時間焼成されます。焼き物は土器、陶器、磁器、炻器(せっき)と大きく4種類に分類されますが、堤さんのビア杯は炻器に当たります。炻器とは、アルカリや鉄などを多く含む粘土を使い、1200〜1300度の高温で、長時間かけて焼かれる技法。しっかり焼き固められるので、透光性はなく吸湿性は少ないですが、通気性がありビール(酵母)に適しているのだとか。これらのことから、ビア杯はビールをおいしく飲むためのうつわと言えるのです。

さまざまなうつわでクラフトビール飲み比べ!

ビア杯の特長がわかったところで、櫻陶房さんのビアマグと、工房風舎さんのグラスを使い飲み比べてみます。ビア杯は使う前に冷凍庫に入れて冷やすとより泡が持続しますが、今回はすべて常温で使用しました。

丹波路ブルワリーの醸造家・井筒さん

ビールは「丹波路ブルワリー」のクラフトビール。丹波路ブルワリーは2017年6月、丹波篠山市にオープンした小規模ビール醸造所。小規模生産を生かし、さまざまな種類のビール醸造に取り組んでいます。非加熱処理で、酵母が生きているクラフトビールを製造しており、年間20種類ほどが生み出されています。今回は丹波路ピルスナー、シュガーストロベリー、イングリッシュブラウン(いずれもアルコール分5%)を飲み比べました。

まずは丹波路ピルスナーを、櫻陶房のビアマグでいただきます。ピルスナーは、ホップの爽やかな香りと軽やかな苦味が持続しスッキリと飲みやすい、丹波路ブルワリーの定番商品。ザ・ビールな味ですが、一般的なものより軽くのど越しよく飲めます。

櫻陶房のビアマグは、かけた釉薬をたらしたりはがしたり削り取ることで、変化のある模様を出しているのが特長。ひとつとして同じ柄がなく、場所によって質感が違うのも特別感があります。一方、工房風舎のうつわは涼しげで夏にピッタリ。丸みを帯びた「モールeggグラス」はワイングラスに似ているからか、より香りが感じられる気がします。陶器に比べて泡切れは早いですが、ガラスにはガラスの良さがありますね。

次に飲んだのは、シュガーストロベリー。兵庫県西脇産いちごを贅沢に使った、いちごの香りたっぷりのフルーツビールです。鼻を近づけるといちごの香りがする!口に含むと、ほのかにいちご味で飲みやすいので、ビールが苦手な人でも大丈夫そう。

画像ではわかりにくいですが、ピルスナーに比べてややピンクがかった色味で、見た目からもいちごが使われているのがわかります。

最後はイングリッシュブラウンを飲みました。ローストしたモルトの香りと甘みが特徴で、濃厚な旨味がじっくり味わえるビール。コカ・コーラのような深い色味に、黒糖のようなこっくりとした味わいがあります。濃い味の料理と合わせても存在感があって、余韻を残してくれそう。

堤さんのインタビュー記事に、ラガーや黒ビールのような、しっかりした味わいのビールにおすすめとあるので、ビア杯で飲んでみました。他のどのうつわより泡が細かく厚みがあり、飲み干すまで残っていてびっくり。いかにビールがおいしく飲めるか考え、作られているかがよくわかります。常温でこの違いだから、おすすめの通り冷やして使えばもっとおいしいに違いない…ということで、冷やしたビア杯で、缶ビールを飲んでみました。

冷凍庫で冷やすとよりきめ細かい泡が!

さらにおいしく飲むには、ビア杯を水に濡らし冷凍庫で2時間以上冷やします。飲む直前に冷凍庫から出しビールを注ぐと、よりきめ細かい泡が立つとのこと。

注いでみると、まるで生ビール?と思うほどの細かな泡と盛り上がり。大手メーカーの缶ビールですが、泡がなかなか消えないので、口当たりよく柔らかで、いつもと同じ銘柄とは思えないほどおいしくなりました。

泡立ち豊かなビールを飲みたいときは、少々手間ですが冷凍庫で冷やしてから飲んでみてください。安い発泡酒でも、高級ビールみたいにおいしくなるかもしれません!注ぐだけで長く泡が持続する、ビール好きにたまらない、ビールに特化したビア杯。プレゼントにはもちろん、自分へのご褒美にももってこい。この夏はビア杯で、ひとクラス上のビール時間を楽しんでみては?

7月24日は生ビールとともにビア杯を試すチャンス!

会期中の7月24日・10〜15時には、丹波路ブルワリーの生ビールが飲めるイベントが企画されていて、ビア杯の使い勝手を試すチャンス!ビア杯以外のうつわも用意されるので、好みのものを探してみてください(店内で飲む場合のみ作家のうつわで提供。テイクアウトはプラコップ)。その日は「めぇめぇマーケット」が同時開催で、夏祭りのように楽しめること間違いなし。どうぞ楽しみにお越しください!

会期内イベント

会期:7月1日〜8月2日
南丹の作家のうつわ展示販売のほか、クラフトビール「丹波路ブルワリー」の生ビール4種類(瓶ビール)も販売。7月24日(土)には、「めぇめぇマーケット」の時間帯(10〜15時)で、ビールサーバーでビールの飲み比べができます。店内では、作家のうつわでお楽しみいただけます(テイクアウトはプラカップでの提供)。堤さんが来店される日もあります。日程は決まり次第お知らせいたします。

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