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木製が目を引く、田畑に囲まれた工房。
田園風景が広がる亀岡市旭町。nobu notes(ノブノーツ)は、田んぼに囲まれたロケーションに工房があります。nobu notesを運営するのは、松下展之(まつした・のぶゆき)さん。2017年に立ち上げ、住まいのある京都市内から亀岡へ通い、木のものづくりと米づくりをしています。
「nobu notes」の「nobu」は自分の名前、「notes」はノートが由来。何かを描き留めていくように、ものづくりをしたいという思いが込められています。nobuは名前から決めましたが、ロゴのように正方形に並べると、上から読んでも下から読んでもnobuに見えるのも決め手になりました。小文字で表現することで、丸みが出るのも気に入っているのだとか。

きのたまご、小物入れ

きのたまご、ネックレス
松下さんの作品で代表的なものは「きのたまご」。一輪挿し、小物入れ、ペーパーウエイト、ネックレス、コースター、手鏡とさまざまなバリエーションがあります。ネックレスは小さくてかわいらしく、小物入れは本物のたまごのよう。柔らかな曲線の手鏡は、手なじみがよく使いやすそうです。松下さんのアイディアで、たまごがいろんなものに変化します。
きのたまごは、円柱や柱のようなかたまりから削っていき、たまご型に変化していきます。かたまりが美しい曲線のたまごに変わっていく姿は見ていて楽しい!製作動画がYouTubeにありますので、ぜひご覧ください。

五月人形(かぶと)
ひな人形、五月人形(かぶと)の置物や、七夕飾りにクリスマスツリーなどの、季節作品もあります。シンプルで、和洋どちらにも合うデザインなので、毎年時期が近づくと注文が入ります。

half moon
CDを収納するCDラックや、「half moon」という、半月にあしらわれた壁掛けの棚も。これから、小さめの家具も充実させていきたいそうです。

突板の灯り
「突板の灯り」というランプシェード(行灯)は、0.5mmまで削った突板(天然の木材を薄くスライスした板材)を張り合わせた作品。ここまで薄くすると、通常はふにゃふにゃになりますが、太鼓型に貼って強度を出すなど工夫をしています。光が灯ると、オレンジの温かみある色味が辺りを照らし、隙間からは優しい光がほのかに伸びて、心やすらぎます。突板の灯りは、ペンダントタイプもあります。
これら作品が手に入るのは、百貨店の催事や手作り市などイベントがメイン。季節作品は一部オンラインショップで買えますが、対面販売を基本としています。ネット上では木目など特徴を伝えにくいのと、手にとってじっくり選んでほしいから。わざどころPONでも一部取り扱いしていますので、ぜひご覧になってください。
松下さんは1968年生まれの54歳。
松下さんが木工作家になったきっかけは、子どもの頃からものづくりが好きだったから。大工になりたくて工業高校へ進学しますが、高校で習った設計がおもしろくなり、大学は建築学科に進みました。卒業後は設計事務所に入社し、意匠設計を担当。おもに工場の設計を手掛けました。
多くの建物を担当しましたが、部署ごとに仕事が分かれており、現場へ行くことはまれでした。しかし仕上がりが気になる松下さんは、上司に怒られながら現場に行っていたとか。仕事をするうち「作っている期間に見に行けないのも、建てるまでの過程が見えないのもおもしろくない。自分でイチから作り完成させたい」という思いが強くなり、設計事務所を退職。
木工の勉強をしようと、岐阜県高山市にあった飛騨国際工芸学園に、30歳で入学します。2年学んだのち同市に住居を構え、個人工房で働きはじめます。工房のほか、工場でクラフト担当として商品を作ったり「森林たくみ塾」のスタッフを経験するなどして、腕を磨いてきました。自身の作品は、仕事のかたわら製作し「工房展(こうぼうのぶ)」として手作り市などに出店していたそうです。
工房入口から田畑が見渡せ、のどかな風景が広がる
10年ほど前にお父さまが、亀岡に田んぼを購入。松下さんも田んぼの手伝いをすることになりました。定住するつもりで高山市に家を購入した松下さんですが、田んぼの手伝いと手作り市出店をかねて、高山と京都を行き来する生活が数年続きました。その後生活環境の変化で、2016年12月に京都にUターン。田んぼのある亀岡で「nobu notes」として構えることにしたのです。
以来、作家活動をしながら、田植えや稲刈りなど農作業を並行しておこなっています(収穫したお米は飲食店に卸しているそう。小売にも対応してくださるので、興味ある方は問い合わせを)。
どう作れば素材が生きるか。素材の持つ力を引き出すよう意識しながら、作品を作る松下さん。「木取り(角材や板材などを製材すること)の段階で、作品の質が決まります。木取りに時間がかかっても、木目の表情がうまく出るように作りたい。私が日々大切にしていることです」と語ります。
今後の展望をお聞きすると「金属やガラスなどの異素材を組み合わせた作品や、近郊作家さんとのコラボ製作をしたい」という答えが返ってきました。また「こういうふうに使うんですよって説明したときに、びっくりされるものも作りたい。アイディアを具体的な形にし、アイテムを充実させるのが目標です」とも話す松下さん。木のぬくもりや美しさをまといながら、あっと驚く作品。どんなものが生まれるか、今から楽しみで仕方ありません。
小さくてかわいい、いちご型のブローチが作れます!
4月のめぇめぇマーケットでは、いちごのブローチ作り体験を予定しています。金太郎飴状のいちごを好きな厚みにカットしたものを組み合わせて、ブローチを完成させます。木の持つ色味で表現されたいちごは、素朴でどんなファッションにもなじみそう。
親子で一緒に作ったり、自分への贈り物など、ぜひ気軽に挑戦してみてください。
]]>木工(指物・挽物)
nobu notes(のぶのーつ)
1968年 京都生まれ
1990年 設計事務所入所 設計部所属(意匠設計)
1999年 飛騨国際工芸学園 入学
2001年 飛騨国際工芸学園 卒業、個人工房・中小木工所にて家具・クラフト作品の制作を担当
2016年 年末に帰京
2017年〜個人活動本格開始。手作り市・クラフトフェア・百貨店出展等活動、現在に至る
設計クライテリアを整理し、デザインからの提案。
普段はクラフト作品のデザイン・設計・制作・販売までを行う。
承っております。ぜひご相談ください。
承っております。ぜひご相談ください。
承っております。ぜひご相談ください。
針葉樹の活用・異種素材との組み合わせ、販路拡大。
地場産材の活用・「突板の灯り」の展開。




『まどころ』は、藤村工務店と自宅の間に展示スペースを設けたことから、間の所を意味する「まどころ」と名づけられました。
『まどころ』を見学させていただきました。
寄木で製作された木の葉の銘々皿(ふるさと納税の返礼品にもなっています)、三連重ね椅子や桧のおぼん、まな板、菜箸。他にも一輪挿しや香台、衝立、コースター、ペンダントや髪留めなど、日用品からアクセサリ―まで多岐にわたる木工製品が並びます。
これらの作品は藤村さんが「作りたい」と思ったものを製作されています。
数々の作品の中でも一押しの商品をご紹介します。
こちらはまどころの一押し商品で、ふるさと納税の返礼品にもなっている「木の葉 銘々皿」です。杉、檜、松、など木の色合いを生かして複数の木を組み合わせて作る、寄木工法という技術で製作されています。
最初の製作工程は立体的な木を葉の形に接着することから始まります。細かい目のペーパーヤスリで磨いていきながら徐々に薄く、木の葉のような形に近づけていきます。初めから出来上がりの模様が創造できる物と、最初の色合いや模様と違ったものができるものとあり、最初の木の組み合わせ方や使う部位によってどんな木の葉ができていくのかわかりません。また漆を塗ることで艶のある仕上がりになったり違った色に変わったりして様々な色の個性豊かな木の葉が出来上がります。楓のこぶにある木を使用すると、独特な模様の色合いにしあがります。
こちらの作品は、もったとき指が滑らないような形状に工夫されています。お客様にお茶とお菓子をお出しするだけでなくお膳としても使えるほど美しい仕上がりです。様々なシーンで活用できます。
四季の花々、時代、流行、身近な建物、藤村さんのユニークな発想とアイデアでデザインされたおぼんやトレーが置かれています。例えば「ソーシャルディスタンス」「マスク」といった商品名、間竿(けんざお)の模様を使った建物をイメージしたとデザイン。固定概念を外して違った視点や見方をすることで実は奥深い意味のあるユニークな発想のデザインで製作されていることがわかります。
「工務店の仕事も、木工の仕事も、お客様から依頼を受けて、お客様の意向にもっとも近い、喜んでいただけるようなものづくりを心がけています。『完成したら、お届けするお客様からどういうお言葉を頂けるか、喜んでいただけるか。』お客様から頼まれたものを作るとき、『これやったら喜んでもらえるのでは』と思って作っています。その方の手に渡ったときに、実際に喜んでもらえたときは最高ですね。」
「大工仕事を中心にしていた時から、『お声をかけてもらわなければ仕事にならない』という父親からの教えを守るようにしてきました。たくさんの道具をいつでも使える状態で保つため手入れをしておき、いつでもお客様からお声がけいただけるようにしています。」木工部門をスタートさせたきっかけも、工務店の仕事で出た端材で、お盆を作ってプレゼントしたとき、とても喜んでもらえたからだそうで、その気持ちを今も大切にされています。
木工部門をはじめてから現在まで数々のものを作ってこられました。数々のイベントへ出店され、直接お客様へ販売もされていますし、“ガレリアかめおか”にて木工作品個人展示会も開催されました。京もの工芸品京都オークションでは過去に4回出品作品に選定されたことも。
森のステーション亀岡の匠ビレッジ内にあるオブジェは藤村さんがオーダーメイドで製作をされ、現在も展示されています。
愛宕山への絵馬再生復興プロジェクトといった社会貢献活動も関わっておられます。これは片倉小十郎重綱が元和元年(1615)、愛宕神社に絵馬を奉納してから400年目にあたる年に東日本大震災復興支援プロジェクトとして、小十郎奉納絵馬を復元したものを愛宕神社に奉納されました。実物の絵馬は、現在も愛宕神社本殿に掲げられています。
他にも京都府内の高校へ特別外部講師として、大工として培ってきた知識と技術を教えに行っておられます。また一般の方へおぼんづくりの体験教室も予約制でされており、様々な形で、藤村さんが培ってこられた技術を伝える活動もされています。
藤村さんのお言葉から、お客様の「目線」を大事にされていることも伺いました。製作した作品をお客様の手に渡り、その表情をみることができる職人と、対して世の中には誰よりも多くものづくりに励んでいるにも関わらずお客様の顔を見ることができない方もいる、そんな話を伺いました。
藤村さんは一つのものに対して、ただ作り上げるだけでなく、相手の気持ちを考え、思い込めて一つひとつ丁寧に製作されているのだろうと。ものづくりのお話を聞かせていただく中で精進すること、継続すること、感謝すること、人を思いやる姿勢、人としての在り方や姿勢を聞かせていただきました。
https://wazappon.link/event/madokoro2021/
・HP:木の香アート『まどころ』・・・技を紡いで木の香それぞれ・・・
https://madokoro.exblog.jp/
・FaceBook:藤村吉次
https://www.facebook.com/photo/?fbid=517423095304559&set=a.112424889137717
・インスタグラム:木の香アート『まどころ』
https://www.instagram.com/p/CSMfAQBpOYc/?utm_source=ig_web_copy_link
普段何気ない日常生活風景、変わりゆく季節の日々、御先祖を思いやる心、ものづくりに対する思い、イベントの出店情報や、奥様と二人三脚で歩まれているお姿など、人生の先輩として学びになります。
是非ご覧になってください。
土の味わいが魅力的なうつわを作られる、堤眞一さん。わざどころPONでは、お茶碗やコーヒーカップ、酒器などを中心に置かせてもらっています。今回は南丹市美山町にある堤さんの工房を訪ねて、作品づくりのこだわりについてお話を伺ってきました。
山に囲まれた静かな工房で、薪の窯を使い陶磁器制作をされている堤さん。お茶やお花の席で使われる、おもてなし用の器を中心に作品を生み出されています。
陶芸の道に進んだのは、友人から陶芸の学校に誘われたことがきっかけだそう。それまでは別のお仕事をされていましたが、卒業後現在に至るまで陶磁器制作に関わり続け、32年になります。初めは美山町で陶芸教室の先生をしていたそうで、2002年に自分の窯を構えて独立されました。
天外窯と名付けられたその窯では、薪の火で陶器を焼いています。電気窯を使うこともありますが「焼き物」というのだから電熱でやるより火で「焼いた」という感覚が欲しい、と話す堤さん。その自分が良いと思う感覚を大切にする裏には、惜しみない手間がかけられていました。
電気窯と比べ、時間も費用も段違いにかかる薪の窯。トータル24時間ほどで焼きあがる電気窯に対し、薪の窯は火がついてから温度が上がるまでに時間を要するため、完成まで4日ほどかかります。使用する薪は、買うと一回で30万円分ほどになるとか。さらに、自動で温度調整をしてくれる電気と違い、完成までつきっきりで火の番をしなくてはいけません。
それでも、時間がかかるのがこの仕事と割り切り、ひとつひとつの工程に手をかけることで、他にはない堤さんならではの作品を生み出しています。
時には山から粘土層の土を持ち帰り、ふるいにかけたり砕いたりして、土づくりからすることも。きれいにされた市販の土と違い、焼成したときに燃えて穴になってしまうような不純物を取り除くなど、とても細かく気の遠くなりそうな作業を手でするそう。
そのような多くの手間をかけて作られた器からは、できあがるまでの長い過程に込められた思いの深みを感じました。
堤さんの持つ窯は大きくないため、一度に作られる量には限りがあります。だからこそ、ひとつひとつの作品に向き合い、手作りだからできるこだわりを詰め込んでいます。
そのひとつが、同じものでも全く同じにはならない色や形。
土の種類やその時の条件の違いによって、土の状態は変化します。堤さんは成形するときの手の感覚を大切に、無理にぴったり揃えて作ろうとせず、自然と気持ちよくできた形をそのまま残しています。
デザインについても、土や釉薬を生かしたシンプルなもの多い堤さんの作品ですが、その中でも少しずつ釉薬のかかり方が違ったり、指を置いていた位置がわかるような仕上がりになっていたりと、様々な表情を見せています。模様を出すために、藁や貝殻といった自然のものを使うことも。
また、均一に熱が加えられる電気窯と違い、薪の窯は場所によって温度が変わるため、焼き加減にもむらが生まれます。それにより、同じ土を使った作品でも色や縮み具合が異なる作品が出来上がります。
このようなむらのできる方法をあえてとっている堤さんからは、こちらの思うように作ろうとするのではなく、自然になるようにできたものを受け入れる姿勢が窺えました。同じように作ってもどれひとつとして全く同じにはならないというのは、この世に全く同じ人が存在しないのと同じくらい、自然に向き合って作るとあたりまえのことなのかもしれません。
色・形・サイズが揃った工業製品のように同じものを手に入れることはできませんが、それが堤さんの大切にしている「風情あるうつわ」を生み出しているのだと感じました
もうひとつ堤さんが作品作りで大切にされているのが、手に添う使いやすさ。自然になる形を潰さないようにしながらも、実はそこには、使う人を考えた細かな「おもてなし」の技がたくさん詰まっています。
例えば、お抹茶を美しくおいしく点てやすいように、口径や深さを考えられた茶器。うっかり手を滑らせても倒れずに起き上がるおちょこ。右利きの人、左利きの人それぞれが持ちやすいよう角度をつけたコーヒーカップの持ち手。
そんな作品の数々には、研究を重ねたこだわりの設計と手業がなす技術が駆使されています。その繊細な技術は、見ても気付けないものが多いのですが、なにかわからないけど使いやすい、と驚く方は少なくありません。
一度に大量には作れないからこそ、それを手に取る人が一番使いやすいように、「その人」のためを想って作る。人をもてなす場に使われる茶器や花器を多く作られてきた堤さんならではの、おもてなしの心が作品にも表れています。
当店の特集でも取り上げたビアハイは、釉薬をかける部分を少なくした内側がポイント。釉薬がかかっていない分、表面がざらっとし、炭酸が細かく濃密な泡に変わります。泡が蓋となってうまみを持続させてくれるので、特にラガーや黒ビールのような、しっかりした味わいのビールが好みの方におすすめ。最近では個性的な味や香りのあるクラフトビールが様々なところから出ているので、味比べをするのもより一層楽しめそうです。
普段グラスに注がずに飲む方にも、ぜひ違いを体験してみてほしいです。きっといつもより上質なうまさを感じられるはず。飲む前には、濡らした状態で冷凍庫に入れて冷やすと、さらにおいしさアップできますよ。
100円ショップでも手軽に食器が買える時代。「便利」「簡単」「手軽」が求められる世の中で、手作りの作品だから実現できる価値を追求する堤さん。その風情と手にフィットするなじみの良さは、実際に見て手に取るとわかる良さだと思います。
「趣味が時代を逆行している」と笑う堤さんですが、シンプルな中にある作品の豊かな表情や、使う「その人」にとって一番使いやすいように作られた設計は、工業製品にはない技術と感性から生まれるもの。つい「便利」に流されてしまいがちな私たちですが、暮
らしに中にひとつ、このような作り手を感じるものがあることで、いつもより時を豊かな気持ちで過ごせるような気がします。
たくさんの細かなこだわりを、あえて言葉で説明しようとせず、見た目の風情や手に取ったときのなじみの良さ、使い心地で気に入ってもらいたいという堤さん。だからこそ、実際に見て手に取って、「私のために」「大切なあの人のために」作られたと思える一品を見つけにいきたくなります。
うつわの種類も新たにバリエーションを増やされているので、これからどんなこだわりのうつわが出てくるのか、楽しみです。
堤さんは、工房見学や出張体験などもされています。ご興味のある方はぜひ、わざどころPONまで、お問い合わせください。
]]>日常の器づくり
長元 宏
1978年 京都府立桂高校 卒業
1980年 京都府立陶工訓練校専科 修了
御室、和善陶苑に師事
1995年 日吉町胡麻にて独立
承っております。ぜひご相談ください。
実施しておりません。
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四季折々の豊かな自然に囲まれた京丹波町にあるご自宅の工房で、魅力的な作品を生み出しているのは陶芸家のTAKUNOBUさん。子供の頃から花や昆虫に興味があったそうです。
TAKUNOBUさんが陶芸の道に入られたのは中学校を卒業した時でした。
進学か就職か家業の陶芸の道に進むのかを考え、選択されたのは、自身の身近にあった陶芸でした。陶芸を続けていくうちに「イメージしたものを形にする楽しさ」や「新しいことに挑戦するやりがい」を知っていき、気が付けば21年の歳月が流れていました。
写実的で愛嬌のある動物、「あめゆう」という釉薬を使った大胆なデザイン、シンプルな形で優しい色合いのパステルカラー、洗練された市松模様のデザインなど多種多様なデザインがあります。一人の陶芸家が手掛けたものとは思えない程、バラエティーに富んだ作品です。
動物シリーズは白地の食器にリアルな動物が描かれています。動物の表情は写実的なのにどこか愛嬌があって思わず笑顔になり、ブローチは服や帽子につけるとアクセントになって目を惹きます。これはTAKUNOBUさんが一番はじめに手掛けられたシリーズです。作家活動を始めた当初、「世の中には『きれいな植物』や『デフォルメされたかわいい動物』は沢山ある。その中で自分の特徴を活かすにはどうしたらいいか」と思案して思い至ったのは「写実的な作風にすること、それこそ自分の強みだ」という想いでした。まずは幼少期から興味のあった昆虫をモチーフに「昆虫シリーズ」を製作、更に動物シリーズが生まれました。

動物シリーズを作成して15年目、「新たな作風の物を作りたい」という思いから挑戦し完成させたのが「あめゆう」という釉薬を使った印象的なデザインの作品。この大胆で印象的なデザインは感性とインスピレーションから生まれたものです。今から2年前にデザイナーとコラボした経験がTAKUNOBUさんにとって、ターニングポイントになりました。デザイナーが考えたデザインをTAKUNOBUさんが陶芸の技術で形にする作業は、陶芸家として繊細で緻密な技術と複雑な工程を要し、試行錯誤の積み重ねでした。それでも「難しいからこそ挑戦する」という姿勢で挑んで大皿が完成。この経験を乗り越えて技術的、感性的にも今までと違った視点で作品をみることが出来るようになったそうです。
デザイナーとのコラボ体験を経てその後、コロナでイベントに出店出来なくなった期間がTAKUNOBUさんにとって新たな創作活動の時間になりました。「セットの商品が作りたい」という想いから生み出された最新作がパステルカラーシリーズ。そして市松模様のお皿です。
パステルカラーシリーズは見た目の色合いは優しく、洗練されたシンプルな形、軽くてとても使いやすい。このシリーズは余分な装飾を一切省き、『シンプルで使い心地のよい機能性』と『ランチマットや部屋などの空間と馴染むインテリア性』の両方を考えてデザインしたものです。

デザイン面での特徴の一つはコーヒーポット、ゴブレット、サラダボールの内側のきれいな「白さ」です。食器の内側にきれいな白色を出す技術はデザイナーとのコラボ経験が活かされています。食器の内側の「白さ」は色々な食材や様々な飲料の色みに馴染むので、食事やお茶する時など、どのような場面でも幅広く使えます。機能面では「使いやすいものを作ることを心掛けている。目指しているのは食器棚で一番よく使用してもらえる食器」とのこと。完成した作品は必ずご自身で使い勝手を確認されています。取材の際、新作のカップでコーヒーを頂きました。手に持った時の軽さや持ちやすさ、飲みやすさを体験し「実際に手に取って、使い心地の良さに納得してほしい」という作者の想いに筆者も納得しました。

市松模様のお皿は、「格子柄」が日本だけではなく外国にもある柄だというところに注目して作成。四角を正確に描く時も線が歪まないよう細心の注意をはらい、コントラストのある配色にもこだわりました。この洗練されたデザインはお皿に盛る食材を鮮やかに惹きたてます。
TAKUNOBUさんの食器がこのように魅力的なのは技術的な努力はもちろん「作品の使いやすさ」と「空間に馴染むデザイン」の両立を追求した情熱の賜物なのです。
今後したいことは「まずは、今作っている作品を直接、多くのお客様に見てもらうこと。自分の作品の良さをお伝えしながら直にお客様の声を聞いて、その意見を今後の作品に取り込んでいきたい」とのこと。更に食材を盛り付けるプロの料理人やインテリア関係などの方とも親交を深め、意見交換の場を増やし、食器に加えてレンゲやおろし器、お菓子を入れる重箱など色々な場面で使える作品を作りたいそうです。
ご自身のこだわりを大切にしながらもインテリア雑誌や北欧雑貨から新しい情報を得たりして、新しい発想を吸収し今後も進化し続けるTAKUNOBUさんの作品にあなたも会いにきてみませんか?
陶の動物の置物
ひもづくりで動物の大まかな形をつくり
その後粘土肉付けをしたりけずったりして形をととのえ
乾燥させて彩色し、焼成する。
原型を作って形をとる場合も。
羽倉 正
1996年 帯広畜産大学修士課程修了
1998年 熊本喜一先生、一哉先生に師事
2008年 独立開業
体温を感じさせる動物の置物をつくりたいです
みてくださった形や手にとってくださった方がホッとするような置物を
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陶芸
TAKUNOBU
澤田卓伸
一点一点手描きの食器づくり
飴釉を使ったデザイン性の高い食器
1985年京都府生まれ
2000年より父を師事し陶芸を始める
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