縁付きまな板・箱まな板
藤村工務店 木の香アート「まどころ」さんの『縁付きまな板』です。
『箱まな板』と呼ばれたりもしています
このまな板の特徴は
☆食材が飛び散らないように囲われている。
☆底板が傷んだら外せるように裏からネジで止めて傷んでも取り換えられるように作られている。
☆角に水切りとして切り込みを入れている。
今は用途に合わせて多種類のまな板が売られていますが、この形はなかなか見かけないのではないでしょうか?
諸説ありますが、このような形のまな板は京都府の亀岡、南丹地域で一家に一台あったと言われています。(↓写真)
現在南丹市内に居住している50~80歳代の方々にもお話を伺ったことをご紹介します。また昔からの使い方と合わせて現代に合わせた使い方を考えてみました。
目次
1.『縁付きまな板』が作られた背景
2.昔はこれをもって料理教室へ!
3.活用術~昔の使い方から現在の使い方まで~
4.最後に
1.『縁付きまな板』が作られた背景
藤村工務店 木の香アート「まどころ」さんへ取材に行かせていただきました。
「まどころ」とは「間所」と書き、工場である事務所と自宅の間に建設された場所であることから「まどころ」と名付けられました。室内はたくさんの作品。色合い様々で、一つひとつ丁寧に仕上げられた作品ばかり。木一つでこんなに表現できると知りとても感動しました。
『縁付きまな板』を作ることとなったきっかけは、約10年前にお客様から昔ながらの囲われたまな板を作ってほしいと依頼があり作成されました。亀岡の物産店で売り出すと、この縁付きまな板を見て懐かしみ、気に入られて購入される方が時々いるそうです。
2.昔はこれをもって料理教室へ!
現在の50~80代の方々にお話を伺いました。
「一家に一台あって、料理教室や大勢の家族で寄って料理をするときはまな板と包丁を持って行っていた。自宅以外で持ち出すときは、使い古したのではなく新品のものをもっていっていた。」(70歳代)
「昔は器用な方が多く、自分で便利なものをこしらえて作っていた。今のキッチンのような安定した場所ばかりではなかったので、不安定な場所でも料理ができてこぼれないように作っていた。」(70歳代)
「まな板は京都大原の方からかすりの着物を着て赤いタスキを付けた女の人が頭に乗せて売りにきた。」(70歳代)
「はしごや板木で作ったものもまな板と一緒に売りにきていたがどこから来ていたかは不明。」(70歳代)
今回は同じ地域に住んでおられる地域の方々に聞いたのですが、もっと多くの方にお話を伺うといろいろなところで使われていたのではないかと考えられます。
このように、昔ながらの囲われたまな板は自分達で手作りをしていたという方や売りに来られて購入していたといった歴史を聞くことができました。亀岡、南丹地域以外の知らないところでも使用されていたのかもしれないですね。昔の人はその時の時代の生活様式に合わせたものを自分たちで工夫して作ったり取り入れたりして生活されていたとわかりました。現在の料理教室は大体行ってお金を払えば食材も調理器具もそろっていますよね。私は数年前に嫁いできましたが、地域のお母さん同士、みんなが寄って料理をする機会はありません。地域の人が寄って料理を教え合い、食事会をしながら地域の方と繋がれる、そんな環境が復活してほしいです。
3.活用術~こんな使い方やあんな使い方~
この『縁付きまな板』は使用する場所を選びません。縁がついているので食材を切ったらそのまま後方・左右へ寄せて、また次の食材を切る。そうしていくと切った食材を置いておくトレイ代わりになります。また少し斜めにすると水切りができるのでざる代わりにもなります。もしお肉や魚など匂い移りが気になる方は牛乳パックなどをまな板の下に敷くなど工夫してもよいです。外でBBQをするとき、お鍋をするとき、大勢の方にお茶を出すときのおぼんに、様々なことに使えて便利です。
4.最後に
私の祖母も昔ながらの囲いまな板を使用していました。『縁付きまな板』を見たとき、すごく懐かしい気持ちになったと同時に幼少期遊びに行ったとき作ってくれた料理を思いだしました。鯖のお寿司、昔ながらのお巻き、俵型のおにぎり、おもちを乾かして揚げたおかき。今私は親になってなかなか手のかかる料理ができていないと反省の日々。『縁付きまな板』を通じてもう一度手料理を見直すきっかけになりました。子どもが「母親が作ってくれた思い出の味」を将来思い出してもらえるよう日々の食事を大切にしたいと思います。是非多くの方に『縁付きまな板』を知っていただき様々な場面で活用していただきたいです。
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【基本サイズ】たて30センチ、手前45センチ、奥行き37センチ、高さ8センチ
【値段】上記の内容で、9000円。檜材です。ひとまわり小さいサイズ8000円。杉材6000円もございます。
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